2023
Sep
21
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メガネ・サングラスが折れた、切れたらどうすれば良いの!?
いきなり冒頭から
失礼致します。
アロンアルファなどの
ボンド類はNG!
と、言う事だけはくれぐれも
覚えて置いて下さいまし。
これをやられてしまうと、
修理が本当に難しくなり
料金も高くなりますし、
直しても綺麗に仕上がりにくいのです。
ボンド類を使用なさると切れた断面が
溶けてしまい「寸足らず」になってしまうのです。
もうそうなると私は泣きながら
作業をするしかなくなるのです・・・
本当に難しくなってしまいますので
ボンド類だけはどうか使用なさらぬようお願い申し上げます。
ボンドを使用されて一見、付いた!
となっても殆どの場合使用には耐えられません。
接着面も白くなったりして綺麗になりません。
お気持ちは凄~く分かるのですが
ボンド類はNGと言う事を是非
覚えて置いて頂けますと幸いです。
と、言う事で
私の所には全国から
物凄い数の修理品が舞い込んで来まして
やたらに 切れた物 が
多いのです。

コチラは高級ブランドの
トムフォードです。
「本当に嘘でしょ!」って言うくらい
修理が多いです。

コチラのクライアント様は
知らずにボンドを使用なさってしまいました・・・
完全に断面が溶けていて
寸足らずでした・・・
先ずは接着剤を丁寧に剥がす作業から始めます。
物凄く神経を使います。
剥がした後 軽く磨き
ホチキスの芯のような物を埋め込み
強度を出す為にガッチリ止めます。

良~く見て頂くと
中にホチキスの芯見たいな物が
入っているのがお判りでしょうか?
勿論、入れた後はクリア樹脂で成形するので
飛び出たりはしませんので御安心願います。

今回のフレームの様に
裏と表とで色の違うメガネは
裏側にクリア成形していて
張り合わせで作られている事が多く
どうしてもその為 強度用の芯を入れ込むと
裏側からは透けて見えてしまいますが
表面からは絶対に分からない様にしています。

ね! 殆ど分かりませんよね

次のクライアント様は
OAKLEYです。
これまた本当によく切れて
皆様から御依頼が多いです。

しかもダブル!

パックリ、行きました・・・(´;ω;`)
廃番モデルですが
未だに根強い人気で
とても大切にされています。
コチラも先に御紹介いたしました
トムフォードと同じ方法で直します。
しかしブラックなので
中身が透けませんからとても目立たなく修理できます。


この様に殆ど目立たない状態まで
直します。
お二人共、
物凄く喜んで下さったので
私も本当に嬉しかったです★
如何でしたでしょうか?
壊れちゃった物はしょうがないです。
でも少しでも直し方を御理解いただけると
ボンドは使うのはよそう。
と思い留まって頂けましたら今回のブログは
有意義だったと思います。
捨てる事は簡単ですが
思い入れがあるから!
どうにか直したい!そんな皆様の気持ちが
私の原動力です。
私の嫌いな言葉は、
買った方が早いじゃん!
買った方が安いじゃん!
です。
愛着ある物は自分の手足の様に
体の一部です。
そのお気持ちが皆様にある限り、
私は魂込めて今日もお仕事をさせて頂きます。
追伸、
よく「切れる」方は何か原因がある場合が多いです。
耐久年数的に紫外線劣化も無きにしも非ずですが、
それ以外にも下記の事が考えられます。
所謂、メガネ屋側の問題です。
●フイッテイングがしっかり行われているか?
→調べると多くはノンフイッテイングで外側に広がる力が
常にかかっている方がとても多いです。
物理的に広がる外への力の話ではなく、
尋常じゃないほどの(こめかみに食い込むほど)話です。
●中に入っているレンズが大きい。
→ひずみ計で調べるとパツパツに入っています。
大量生産で加工機で仕上げたレンズ加工は
基本的にはパツパツです。
●レンズ加工者が本当にプロか?
→外見では分かりませんが作業工程が
プロと素人では違います。
例えばヒーターで温めてレンズを入れれば
それが「冷えた後どうなるのか?」を
想像できていない。
これらの事も参考に、
余りに頻繁に切れる方は
「レンズの加工技術」と
「フイッテイング」もこだわって下さいまし。
明らかに御自分で踏んでしまったとか、
ぶつかってしまった。など事故的な物が無ければ
フイッテイングか、
レンズの加工精度のどちらかを
疑って見るのも大切です。
<お願い>
突然の御来店には対応できません。
事前に私宛にお手数でも必ず
メールを下さいませ。
お電話でのお問い合わせも御遠慮願います。
恐縮でございます。
店長