2023
Jun
12
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レイバンのビンテージガラスレンズ 三和光学(株)
さて、
時々はマニアックなお話しをしないと
退屈なさっている猛者の方々に
叱られてしまうので(笑)
今回は少々ディープなお話しをさせて頂きます。
ビンテージレイバンに御興味無い方は
今回はこのままページを閉じて下さいまし・・・
ビンテージレイバンに御興味あるかたには
相当レアな楽しい記事になると思いますので
最後までお付き合い頂ければ幸いです。
では、行ってみましょう!!
現在、御存知の方も多いと思いますが
レイバンは純正レンズで度付きも度なしも
メーカーに依頼するとRayBanロゴをレンズに冠して
作ってくれます。
メリットは現行のイタリアレイバンと
1)遜色ない色味を再現して作ってくれる事。
2)モデルによって異なるレンズカーブなどを考慮して
処方する度数をチューンナップしてくれること。
その逆に
デメリット(?)は、
1)ガラスレンズではメーカーは作れない事。
2)プラスチック製なので、
取り扱い方法を間違えたり、
雑に扱うと傷に弱く、コート剥げが起きる。
(注)勿論この他にも
それぞれメリット、デメリットはありますが
今回はあえてこの2点にフォーカスします。
マニアな我々オヤジ達は、
今の現行レイバンのレンズについて
ええっ!
レイバンなのに
ガラスレンズじゃ無いの?
と、腰が抜けそうになるのです。
そう、私達が青春時代に憧れ
バイトして必死に貯めた、
「なけなし」のお金でやっと買うことが出来た
あのアメリカ製のレイバンは、
THE・ガラスレンズ
だったのです。

(私が所有する当時の秘蔵蔵出し純正ガラスレンズ!)

(当時のカリクロームレンズ!)
もうコレなしでは生きて行けない!
と言う方もチラホラ((笑))
それほど、絶対に損のない
特殊なレンズです。

私が耳にタコが出来るほど
皆様にお薦めしている#3レンズ!
もうコレなしでは生きて行けない!
と言う方もチラホラ(笑)
ビンテージレイバン初心者の方は
最初の1本はコレで!!

調光グレー★
好きな人にはタマリマセン!

調光ブラウン★
好きな人は好き。(当たり前)
一口にガラスレンズと言っても
レイバンのガラスレンズは他のガラスレンズとは
全くの別物でした。
「丈夫で傷つき難く、見やすい」のでした。
特殊な用途に合わせたガラスレンズも
沢山ありました。
その反面、「駄作レンズ」も
正直な話しありました・・・
ガラスレンズ=レイバン
レイバン=ガラスレンズ
と言う図式が頭に刷り込まれていて
昭和のオヤジ達にはどうしても
プラスチックレンズが受け入れられないのです

そりゃ、プラスチックレンズは軽くて
装用感も良くレンズも曇りにくいし
様々な色に着色できるので
確かに装着するには
快適だとは思います。
思いますが・・・
どうしてもガラスが使いたいのです!
ガラスレンズしか信用できないのです!
と言う、オヤジ達が私の所には集います★
勿論、私もドップリ、ガラス派です。
プラスチックレンズとは使い分けていますが
クリアな視界を要する時には
先ずガラスレンズを使用します。
今回のブログで私の秘蔵のレンズを
公開していますが実はこのレンズは
当時、レイバン(B&L社)から正式に
OEMの依頼を受けてレイバンレンズを作っていた
日本のレンズメーカーさんの
「レイバンOEMレンズ」なのです。
当時のレイバンのオリジナルレンズは今のような
ファッションは二の次で質実剛健を
絵に描いたような、
●丈夫で
●クリアで
●レンズの種類により違う
見え方や用途の違いを打ち出していました。
その考え方や製法を受け継いだのが
今回画像にもありますように
こちらのOEMレイバンレンズなのです。
日本の「三和光学(株)」さんが受け継ぎました。
しかし残念な事に
今はもう既に廃業されました・・・
現代のプラスチックレンズの波にのまれ
ガラスレンズはいつの間にか「影」の存在に
追いやられてしまったのです・・・
その結果、私達は歴史的に見ても
二度と巡り会えない素晴らしい
光学レンズを一つ失ってしまったのです。

懐かしい三和光学さんの取説です。


懐かしいですね~・・・泣
当時、使っていた価格表です。

今からすると
価格設定が凄く安く感じませんか?

#3の素晴らしさ!

コチラはG-15についての資料です。

コチラは、在庫表&製作範囲表。
本当に魅力ありました★

こんな特殊なミラーレンズがあったんです!
当時スキー場では
このミラーを使用されている方が
本当に多かったのを記憶しています


カリクロームのレンズスペックは
唯一無二でした。

調光レンズは度付きでは作れませんでした。
如何でしたでしょうか?
初公開の画像を含め、
レイバンマニアの方には
貴重な資料としてお楽しみ頂けたのではないでしょうか?
時代はガラスレンズからプラスチックに
残念ですが完全に変わってしまいました。
私達が失った物は大きいです。
あの時、もっと買っておけば良かった!
そうなんです・・・もうあの頃には戻れないのです・・・
でも、私達は貴重な体験が出来た生き証人です。
どうか後世に伝えて行きましょう!
レンズの世界も新製品が出ては潰し、
また出しては潰しの繰り返しです。
良い物は何十年経っても何百年経っても
きっと受け継がれる事でしょう。
以上、ガラスレンズを愛してやまない店長でした。
今回は長くなってしまいスミマセンでした。
これからも時々マニア向けのブログを書きますので
お楽しみに★
<お願い>
ガラスレンズの詳しい話しや
ガラスレンズで作りたい!
と言う方々へ。
私は日頃、店頭にはいません。
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お電話でのお問い合わせは御遠慮下さいませ。
店長