2012/01/23
遮光レンズ 遮光サングラス については
あらゆる 噂や憶測 そして・・・
誇大広告 が 目立ちます。
遮光レンズを ドンドン売って 御客様を呼び込もう的な 商法は
同業者の私から言わせて頂くと 「プラセボ商法」 と言わざるおえません。
それでは、医師から 網膜色素変性症 と 診断を下されたら どうすれば良いかを
今回のブログでは 真面目に正直に 考えて行きたいと思います。
私は 25年の メガネ屋歴の中で かなり 患者様と接する機会が多く
その悲痛の叫びを 現場で 生の御声を聞いてきました。
その患者様の「助け」の御声と レンズメーカーと 医師と メガネ屋 の
4者には 大きな壁があります。 温度差とでも言いましょうか。
きっと その大きな壁は置き換えると
「商売」 と言う文字で 現せるのでは 無いでしょうか?
誤解を招くといけないので 予め 申し上げますが 「商売」が悪い事
ではありません。 商品をお売りして 代金を頂戴する事に 何の矛盾もありません。
そうでは無くて 「いい加減な 商売」が問題なのです。
ある レンズメーカーの 遮光レンズのガイドブックを御紹介します。
このガイドブックには 色により 各々 分光透過率曲線を
公表しています。 コレが生命線で 医療用レンズと認められている
由縁でもあるのですが このグラフには おかしな疑問点が 沢山あるのです。
1)何故、この実験に使用したレンズを「ハードコート」にしたのでしょうか?
実際に 売れるのは 「ハードマルチコート」だと思います。
それはレンズメーカーさんも自分たちの出荷ベースを見れば すぐ分かる事です。
2)グラフの隅の方に 但し書きで小さく 素材やコーティングにより
分光特性が変化する場合があります。 と書かれています。
コレは ダメでしょ! どんな屈折率のレンズを注文しても 公表している
分光透過率曲線の通りなレンズで無ければ 意味がありません。
そんな事では 普通の 色付きレンズと変わらないと思います。
3)このガイドブックには グラデーションレンズ(ハーフ染色)のグラフがありません。
コレで医療用レンズは まずいです。 ハーフ染色はメガネの枠の大きさなどにより
レンズをカットする場所が異なりますので 正しい分光透過率曲線を出せないのは
分かります。 分かりますが だったたら 遮光レンズのカテゴリーから 省くべきです。
と言う具合に 遮光レンズには不可解な事が あります。
ただ もっと 不可解なのは この疑問をメーカーに尋ねても
ちゃんとした 回答が無い事です。
私は その不可解なレンズ 遮光レンズを 長年にわたり 販売してきています。
こんなに不思議なレンズなのに 何故 販売するか? それは
「医療用レンズ」として認可が出ている以上は
補助 が出るからです。
ですので 補助を必要としない方々には 網膜色素変性でも
私は 遮光レンズを販売しません。
その方々に 本当に合った レンズを考え そちらの方を 販売します。
「補助」を受けたいと言う 方々には 遮光レンズを販売します。
ココで もう おわかり頂けたと 思いますが
遮光レンズとは 実は 「補助を受けるか受けないか」で
決めるのが 宜しいかと思います。
お受けにならないのでしたら 私は 他にも 沢山 良いレンズを
お薦めしますので 遠慮なく御相談下さいませ。
最後に 一言 誇大広告は もう 止めましょう!
そのガイドブックには こうあります・・・
「光過敏やコントラストの喪失、暗順応低下など、眼疾患の症状を
オールマイティーにカバー。 全ての人にクリアーな視環境をお届けしています。」
これは マズイですよ! これは言い過ぎです。
そんな夢の様な レンズは ありませんから!
もっと 真剣に考えましょうよ。
本当に困っていらっしゃるんですよ。